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イングランド時代、到来か。
U-20W杯に見る世界と日本の勢力図 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 今大会を見ていて思い出したのは、2009年にスウェーデンで行なわれたU-21ヨーロッパ選手権である。

 この大会、GKマヌエル・ノイアー、DFマッツ・フンメルス、DFジェローム・ボアテング、MFメスト・エジル、MFサミ・ケディラらを擁したドイツは、見事にヨーロッパチャンピオンの座に就いた。優勝という結果が称賛に値するのはもちろんだったが、それ以上にインパクトを残したのは、ドイツが展開したサッカーの内容だった。

 ドイツもまた、前述したイングランド同様、そのサッカーにはどちらかというとテクニカルなイメージが薄く、フィジカル重視の大味な印象が強かった。

 ところが、このチームは違った。ピッチ上の誰もが柔らかなボールコントロールを見せ、パスをつないで攻撃を組み立てることができる。まさにそれは、テクニック重視のポゼッションサッカーだったのだ。

 その後、彼らを中心に大きくイメージを変えたドイツのサッカーが、ユーロやW杯でどんな成績を残していったかは言うまでもないだろう。

 もちろん、U-21(名称は21歳以下だが、実際の出場資格は23歳以下)とU-20というカテゴリーの違いはある。今大会でのイングランドの成果が、U-21のドイツと同じようにA代表につながるかどうかはわからない。その意味で言えば、現段階でイングランドのサッカーが変わった、とまでは言い切れないのかもしれない。

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