クライファート息子も。アヤックスの若手を
伸ばす「裏の補強」システム (3ページ目)
リヨン戦の5日前、オランダ2部リーグで、もうひとつセンセーショナルな試合があった。すでに優勝して来季の1部昇格を決めていたVVVを相手に、アヤックスのリザーブチーム「ヨング・アヤックス」が4−1で大勝したのだ。その強さは、VVVの藤田俊哉コーチが「ヨング・アヤックスはトップクラスのチームだった。オランダ1部リーグでも通用するよ」と舌を巻くほどだった。
この日のヨング・アヤックスのサイドバックは、右がテテ(20歳)で左がリーデヴァルト(20歳)。トップチームで出場機会を失っていたふたりは、ヨング・アヤックスに活躍の場を移していた。そんななか、チームの事情から突如、リヨン戦で先発出場することになったのだ。
アヤックスのポジション競争は激しく、厳しい。昨季まで主力だったDFミッチェル・ダイクス(→ノリッジ・シティ)、MFネマニャ・グデリ(→天津泰達)、MFリーシェドリー・バズール(→ヴォルフスブルク)、FWアンワル・エル・ガジ(→リール)はボス監督の構想から外れ、冬の移籍市場で去っていった。同じく出場機会を減らしていたテテとリーデヴァルトはチームに残り、シーズン大詰めの大一番でしっかりと仕事を果たしている。リヨン戦後、このふたりは互いにユニフォームの交換をしていた。
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