香川真司、ヒーローになれず。
4戦ぶり出場も最下位にまさかの敗戦 (3ページ目)
試合は意外な展開となった。ダルムシュタットは前線をうまく使ったカウンター攻撃が機能し、セカンドボールでも優位に立った。イニシアチブは完全にダルムシュタットが握った。
「前半の立ち上がりから後半も通して、相手のほうにセカンドボールも含めて支配されていた。ただ最後の質のところで地力で勝るところがあったので、チャンスがあったけれど、気持ち的な部分がちょっと負けていたのかなと思います」
香川の言う通り、フィニッシュの精度ではドルトムントに分があった。ただ逆に言えば、それは相手のゴール前の精度の低さに助けられたということでもあった。香川がピッチに入ったのは、そんなドルトムントのばたつきが顕著な時間帯だった。
「入った瞬間から守備がうまくはまってなかったので、守備に追われる時間帯が想像以上に多く、そんな中で失点をしてしまった。途中から入った選手としてはすごくいやな流れでした。同点に追いつくために、チームとして試行錯誤しながらやりましたけど、なかなか効果的なプレーには至らなかったですね」
香川の出場から5分後には勝ち越し点を決められ、これが決勝点となった。
「よくも悪くも、個の状態で試合の流れが決まりつつあるのかなというの(チームの現状)があるのに、今日はすごく選手が疲れていた。うまくいかない中でも試合をコントロールして最終的に勝ち点3を取れるようにしなければいけないが、コントロールという意味で主導権を握られていた」
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