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出場激減に首をかしげる岡崎慎司。
ラニエリは何を考えているのか (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

「試合に出てない選手をもっと信頼してくれないと。今季はローテーションが必要なわけじゃないですか。プレミアリーグもCLもこうやって戦っていくんだったら、本当に13人とかで戦っているような感じになる。別にチャンスがないから苛立ってるわけじゃなくて、ローテーションをうまくしてほしいと思いますね」

 試合を振り返ると、前半のスリマニは危険度の高いプレーを見せていた。S・リスボン時代にライバルだったポルトが相手で、本人としても相当に気合いが入っていたのだろう。プレミアリーグ第6節のマンチェスター・ユナイテッド戦とは、別人のような動きだった。敵に激しく寄せられても腕を使って上手にかわしたり、サイドにボールが展開されたらペナルティエリア内の危険なエリアに素早く滑り込んだりと、ひとつひとつのプレーがとにかくいやらしい。しかも前半は、最終ラインのパス回しを追いかける献身性も示した。

 だが、後半になると、つまらないトラップミスが出るようになった。チームの陣形バランスも悪かったことから、岡崎を投入するのはたしかに理にかなったオプションだった。

 ただし、82分という遅い時間帯まで交代枠を使わなかった采配を見ても、ラニエリ監督は今のメンバー編成に、ある程度満足している様子がうかがえる。なんでもないクロスボールを決定機に変えられるスリマニの高さは、やはり大きな武器である。少し乱暴な言い方をすると、攻撃の比重をクロスボール主体に傾ければ、4−4−2の形のまま選手がシンプルに上下動を繰り返せばいい。そうすれば、自軍の4MFと4DFの2ラインに大きなスペースが生まれることもなく、理論上は守備が安定する。

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