技術でもドイツ語でもない。宇佐美貴史「2度目の挑戦」に必要なこと (5ページ目)
2度目の渡独にあたり、ドイツ語の習得が課題だという声もちらほら聞く。もちろんドイツ語ができるにこしたことはないが、言葉そのものは日常生活 レベルで構わないだろう。難しい話はチームが通訳などの専門家を入れるはずだし、それを要請したっていい。ピッチ上のことは言葉がなくてもわかるのがサッ カー選手だ。
それよりも必要だと思うのは、相手に興味を持ち、受け入れる姿勢だ。バイエルン時代は同僚をリスペクトしすぎ、ホッフェンハ イム時代は距離を置いた。そしてアウクスブルクも、子供の頃から育ったガンバのように、何事もあうんの呼吸でわかってもらえるような環境ではない。気を 遣って話しかけてくる選手など皆無とは言わないが、少ないに違いない。
もちろん、そんなこと本人が一番わかっているはずだ。だからこそ、宇佐美が何をどう表現していくか。楽しみな2度目のチャレンジである。
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