スペイン国王杯決勝直前。セビージャの「バルサいじめ」が冴える理由
スペイン国王杯決勝でバルセロナと対戦するセビージャ 今年2月、カンプ・ノウでの試合後のことだ。
「今シーズン、もっとも手強い相手だった」
FCバルセロナのルイス・エンリケ監督はそう言って、大善戦を見せたセビージャを称賛した。今となっては軽く聞こえるが、当時34試合無敗と無敵だったバルサを昨年10月、最後に破ったのがセビージャであり、カンプ・ノウでも互角の戦いだった(結果は2-1でバルセロナの勝利)。
「セビージャはよく鍛えられたチーム。あらゆるやり方で、敵にダメージを与えられる。とりわけ、スペースを利用するのがうまいアタッカーが多く、スピードに優れ、得点力も高い。今夜も先制されてしまったし、内容に関しては正直、アウェーよりも苦しんだほどだね」
ルイス・エンリケは口元を引き締めた。
5月22日、バルサは再びセビージャとスペイン国王杯決勝で激突する。リーガを制し、2つ目のタイトルを確保するために負けられない。乾坤一擲(けんこういってき)の気概で挑んでくるだろう。
では、伏兵セビージャの戦いのロジックとは。
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