2016.05.22

ドイツ杯決勝。香川真司が敵将グアルディオラに鍛えられたこと

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

ドイツ杯決勝バイエルン戦に延長後半から出場した香川真司 ジョゼップ・グアルディオラは世界最高レベルのサッカーを教えてくれる監督だった。ペップからサッカーを教えてもらったのは、3年の月日をともに過ごしたバイエルン・ミュンヘンの選手だけではない。その「教え子」の中には、ペップに打ちのめされてきた対戦相手の選手たちも含まれる。香川真司もその中のひとりだ。

 2014年の夏に香川がドイツへ復帰してから、ドルトムントはペップ・バイエルンと6度ぶつかった。対戦成績は0勝3敗3分。昨季のドイツ杯準決勝ではPK戦の末にバイエルンを下したが、PK戦での勝利だったため、公式記録では引き分け扱いとなり、結局90分では勝つことができなかった。

 今回のドイツ杯決勝も、0-0の末、PK戦で敗れはしたが、公式記録は引き分け。この試合に延長後半から出場した香川個人としては、5試合、231分間出場し、0ゴール0アシストだった。

 香川にとって、ペップ・バイエルンとの対戦は守備に追われる戦いだった。欧州チャンピオンズリーグ(CL)でバイエルンを破ったレアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリードといったチームでさえペップ・バイエルンに対しては主導権を譲らざるをえなかった。ペップ・バイエルンに対してボールを支配し優位に試合を進めることのできるチームはついに現れなかった。ドイツ国内では最大のライバルであるドルトムントも例外ではなく、バイエルン戦では多くの時間を守備に費やしてきた。