川島永嗣、再び新チーム探しへ。「リスクを冒してでも欧州でやる」 (2ページ目)
「フランスのチームのときは、監督にも会長にもキーパーコーチにも会っているのに、その後、3週間待たされて結局決まらなかった、とか」
期待の分だけ落胆も大きい。「気持ちが振り回された」と認めざるをえなかった。最も悩ましかったのは9月から10月にかけて。日本代表に招集される可能性があった頃だという。挑戦を掲げて退団した以上、どんな話にも飛びつくというわけにはいかなかった。とはいえ、所属のない選手が代表に招集されることはない。このままでは呼ばれないことは明白だった。
「すごい葛藤でした。とりあえず所属先を決めれば目の前の代表戦に呼ばれ、クラブの試合にも出られる可能性はあったかもしれない。でも、それが自分の中で納得できる選択だったかというと、そうじゃなくて」
結局はその時点で所属先は決まらず、代表からは外れた。「代表はみんなの憧れ」と言ってはばからない川島にとってはつらいことだが、信念もあった。
「自分を成長させるためにそういう選択をした。(成長して)高いレベルでプレーをするということイコール日本代表だと思っていたから。でもその日本代表というのは、常に呼ばれる保証があるところでもなんでもないし、そのまま呼ばれなくなる可能性もないわけじゃない。ブラジルW杯での悔しい思いは別にしても、今でも日本代表でW杯に出るっていうのは、自分の中では選手として一番の大きな夢です。それを考えたら、(9月、10月に代表に呼ばれないことは)しょうがないんじゃないかなと思った。ただ代表にいくためだけの選択をするくらいだったら、日本代表にいる資格はないと思った」
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