後生おそるべし。欧州サッカー注目の10代プレーヤーはこの4人! (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

バイエルンでさらに成長を続けているコマンバイエルンでさらに成長を続けているコマン 一方、ドイツのブンデスリーガで注目されている10代は、首位を走るバイエルンでプレーするフランス人アタッカー、キングスレイ・コマンである。

 アリエン・ロッベン、フランク・リベリー、マリオ・ゲッツェ、トマス・ミュラー、ドウグラス・コスタといったトップクラスが前線にひしめくチームにあって、ユベントスからのレンタル移籍で加入したコマンは、当初ベンチ入りも怪しいバックアッパーと見られていた。

 ところが、スタメンで起用された第4節のダルムシュタット戦で1ゴールをマークしてペップ・グアルディオラ監督の期待に応えると、以降は局面を打開するサイドアタッカーとして定位置を確保するまでに急成長を遂げている。

 パリで生まれたコマンはパリ・サンジェルマンの育成システムで育った天才で、トップデビューは16歳8カ月のとき。当時から周りに臆することなく得意のドリブルを披露するなど、その才能は突出していた。しかし、さすがに選手層の厚いパリ・サンジェルマンでは出場機会がないと見て2014-2015シーズンにセリエAのユベントスに完全移籍。ただし、テクニックは秀でたものがあるものの、どこで自分の強みを発揮すればいいかといった戦術理解度に課題を残し、新天地では控えアタッカーに甘んじていた。

 そんなコマンが試合で輝く術を手にするきっかけになったのが、バイエルンへの移籍だった。今では得意のドリブル突破でチャンスメイクするだけでなく、周りを使うことも覚え、フィニッシュの場面ではゴール前に顔を出して自ら得点を決めるまでに成長。2015年11月には代表デビューを飾っており、ディディエ・デシャン代表監督も自国開催のユーロに向けて大きな期待を寄せている。

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