後生おそるべし。欧州サッカー注目の10代プレーヤーはこの4人! (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 身長180cmという恵まれた体格で、競り合いにも負けないフィジカルの強さがあり、スピードとボールテクニックも一級品。そのうえ、前線で"ため"を作るプレーやディフェンス面の貢献もできるというクレバーさも兼ね備えている。現在は学校に通いながら週末にプレミアでプレーするという環境にあるが、学業を終えてサッカーに専念するようになれば、来シーズン以降はさらなる成長が期待できそうだ。

今季トッテナムでレギュラーに定着したデレ・アリ今季トッテナムでレギュラーに定着したデレ・アリ もうひとり、今シーズンのプレミアで活躍しているティーンエイジャーが、現在リーグ優勝争いを演じているトッテナムの19歳MF、デレ・アリだ。

 ナイジェリア人の父とイングランド人の母の間に生まれたアリは、16歳のときに3部リーグのMKドンズでデビュー。2013-2014シーズンからレギュラーに定着すると、昨シーズンは16ゴールをマーク。その才能に目をつけたプレミアのクラブの争奪戦の末、トッテナムが2015年の冬の移籍期間で獲得に成功。そのシーズンはレンタル移籍というかたちでドンズに残り、今シーズンからスパーズの一員となった。

 開幕前は育成枠的な補強と見られていたアリだったが、開幕5試合目にしてトップ下でスタメン出場を果たすと、たぐいまれなテクニックと創造性豊かなプレーで存在感を示し、以降はボランチやウイングの位置でもプレー。中盤ならどこでもこなせるユーティリティー性も強みとなり、チームの躍進を担う中心選手に上りつめた。

 指揮官ポチェッティーノも「10番のようにプレーすることもできれば、6番のように中盤を引き締めることもでき、ストライカーのようにゴールも決めることもできる」とアリを高く評価。すでに2015年10月9日のエストニア戦でイングランド代表デビューを飾っており、11月17日のフランス代表との親善試合では代表初ゴールも記録。このままの調子が続けば、フランク・ランパードやスティーブン・ジェラードが引退した代表の中盤の主軸となるはずだ。

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