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こぼれ球を狙い続けた岡崎慎司。
今季4点目は「運じゃない」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 でも、シュートが少し安牌(アンパイ)になりすぎた。線審が旗を上げてくれなかったけど、思いっきりゴールラインを割っていた。『絶対ゴールや!』と思ったけど(旗を)上げてくれないので、『マジかっ?』と。テクノロジーのおかげというか(笑)。今は、100回(チャンスが)あれば100回ぐらい仕掛けてやるみたいな気持ちでいる。それがゴールにつながったかなと思います」

"ごっつぁんゴール"と安易な言葉で表現されるかもしれない今回の得点だが、絶えず可能性を信じてゴール前に詰めていた努力が呼び込んだものだった。当たり前を黙々とこなす。あるいはボールの落下地点を予測し、的確な位置にポジションニングをとる――。岡崎"らしさ"が凝縮されていたゴールと言えるだろう。

 得点後も「2点目しか見ていなかった」と話すように、精力的にゴールを狙った。32分にはスローインから胸トラップで縦につけ、ペナルティエリア内で突破を図るなど、鼠径(そけい)部の手術の影響で動きの重いバーディーを上回る危険な動きを見せていた。

 ところが、59分に交代を命じられる。1点を追いかけるアストンビラに押し込まれる試合展開だったとはいえ、気の効いた寄せで前線からチームを支えていたのは、ほかならぬ岡崎だった。「ここから」というタイミングでの交代に、ベンチに引き上げる際には、うっすら苦笑いを浮かべるしかなかった。

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