「ゴールの旨味を覚えた」。幕を開けた岡崎慎司のプレミア第2章

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

「悔しいですね。自分がゴールを決めていれば......」

 試合後の岡崎慎司は、いつもどおりリラックスした様子で記者の質問に答えながら、時折、悔しそうな表情を浮かべて無得点に終わったことを嘆(なげ)いた。

ピッチ上でチームメイトに強く主張するようになった岡崎慎司ピッチ上でチームメイトに強く主張するようになった岡崎慎司 1月10日に行なわれたFAカップ3回戦のトッテナム・ホットスパー戦では、ベンチスタートながら鮮やかにゴールを決めた。自らの脚でゴールという結果を掴み、3日後のプレミアリーグ第21節・トッテナム戦で先発のチャンスをもぎ取ったが、2試合連続ゴールは叶わなかった。しかも、0-0で迎えた77分で無念の途中交代。6分前には2トップでコンビを組んだFWジェイミー・バーディーが交代を告げられていただけに、ストライカーとしては「ここからが勝負」というタイミングでの交代だった。

「今日は90分間、自分を使って欲しかったですね。今日の感じだと、バーディーを外して俺を最後まで使ってくれたら......。ある意味、期待して欲しかったですね」

 さらに、岡崎は続ける。

「今は、出番が何分でもいいから、結果さえ出せばいいという気持ち。もし出せなかったら、『俺は何をやってんねん!』みたいな。『試合に出してくれたら点を獲れる』という気持ちが強い。ストライカーとしてプレミアリーグにチャレンジしに来ている。だから、前よりも(ゴールを奪えなかったときの)悔しさも倍ですね」

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