「ゴールの旨味を覚えた」。
幕を開けた岡崎慎司のプレミア第2章 (3ページ目)
しかし、風向きこそ変わったが、上昇気流に乗るほどの追い風にはならない――。第19節のマンチェスター・シティ戦を出番なしで終えると、次節のボーンマス戦でもふたたびベンチスタート。クラウディオ・ラニエリ監督の起用法を受け、「エバートン戦でゴールを決めてからあまり時間は経ってないのに、こういう使われ方をするわけじゃないですか。ということは、そんなに信頼されてないってこと。でも、(献身的な動きが評価されないなら)逆に開き直りやすい。だから使ってもらえたときは、『絶対に点を獲る』って感じにスタンスを変えた」と、意識改革をさらにもう一歩、前へ推し進めた。
こうした岡崎の"意識改革"と"開き直り"の成果が、FAカップ・トッテナム戦で挙げたゴールだった。あの場面ではパスの選択肢もあったが、迷わずドリブルでゴールに突進し、鋭い切り返しとステップで敵をふたりかわしてネットを揺らした。「(ピッチに)入る前からそういう動きをしようと決めていた」と語ったように、「絶対に点を獲る」という姿勢と気持ちが、今季4点目を呼び込んだのだ。
ペナルティエリア内でボールを受ければ、迷わずシュートを打つ。あるいは、フリーの状態でラストパスが入らなければ、味方に強く主張する。1月13日に行なわれたトッテナム戦でも、ストライカーとして「健全なエゴ」を出しながら、ゴールに近い位置でラストパスを呼び込もうとアグレッシブに動いた。
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