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ユーロ抽選会に姿なし。オランダ代表は過去40年で最悪のドン底 (3ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper  森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 ユーロ2016予選の最後の週に、オランダはカザフスタンとチェコと戦った。このときファン・ペルシーは、途中出場で代表での通算100試合目と101試合目の出場を記録した。しかし今の彼が注目されるのは、練習中にメンフィス・デパイと子どもじみた口げんかをしたり、チェコ戦でほれぼれするようなヘディングでオウンゴールを決めたようなときだ(試合終了間際にゴールを決めたが、もう勝敗には関係なかった)。

 アリエン・ロッベンは31歳の今でも、オランダでは間違いなく最高の選手だ。最近はケガが続いていたが、また近いうちに代表に貢献できるかもしれない。ロッベンの「個の力」と、ルイス・ファン・ハール監督の築いた固いディフェンスが、昨年のワールドカップ・ブラジル大会でオランダを3位に導いた。しかしロッベンはともかくとしても、オランダ代表は新世代を基盤として築き直す必要がある。

 残念なことに、その新世代が頼りない。70年代からオランダ代表に最も選手を送り込んできたアヤックスが育成したなかで、今30歳に満たないワールドクラスのオランダ人選手は、ひいき目に見てもダレイ・ブリント(マンチェスター・ユナイテッド)くらいだろう(そのちょっと下のレベルの選手は、パリ・サンジェルマンのグレゴリー・ファン・デル・ウィールや、UAEのアル・アインでプレーしているライアン・バベル、あるいはニューカッスルのシーム・デ・ヨングとフルノン・アニタといったあたりだ)。

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