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ドルトムントの香川真司。「劇的すぎる」スーパー決勝ゴールの意味 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「劇的」であることのもうひとつの意味は、香川自身にとって大きな意味のあるゴールだということだ。

 3節前には、ドルトムントにとって年間で最も重要な試合といっても過言ではないホームでのシャルケ戦で、香川は先制点を挙げた。そのまま日本代表の東南アジア遠征に合流。だが、シンガポール戦は途中出場。続くカンボジア戦も決して納得のいく出来とは言いがたかった。ドイツに戻り、アウェーでのハンブルガー戦は強行日程で先発したものの、前半のみで交代。チームもバイエルン戦に続いて今季2敗目を喫した。前節のシュトゥットガルト戦も60分で交代。そしてこの日はベンチスタート。もちろん本人がそれを言い訳にすることはないが、明らかに代表戦を挟んだことで調子を落としていた。

「この2試合は、プレーどうこうというより、気持ちのところで試合に入れてなかった。それは自分が一番感じていたし、その中でスタメンを外れたのはある意味、当然の采配。今週は気持ち的にも自分を鼓舞して、集中してやれていたので、2試合の悔しさをしっかりとリカバリーして、気持ちを切り替えてまた臨めた。スタメンで出られない悔しさは当たり前のようにありますし、それをピッチで結果として証明できたことはよかった」

 代表とクラブの両方で落としていた調子を、ビッグマッチでの決勝弾という結果で一気にひっくり返した感のあるゴール。そういう意味でも「劇的」だった。

 年内は残りあと4試合。このままの流れで駆け抜けたいところだ。

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