2015.12.05

イタリア人記者が内情を書く。「本田圭佑がミランを去る時がきた」

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 本田圭佑に対しては同情すらも感じる。10月4日。これまでほとんど口を開くことがなかったというのに、なぜミランがホームでナポリに4失点もした最悪のタイミングであんな発言をしてしまったのか……。

「話す」と「言う」は別ものだ。イタリアサッカー界では、いろいろな話はされるが、誰も何も言わない。真実とは、キャリアの最後にすべてが落ち着いてから、なんのしがらみもなくなってから言うものだ。本田はその暗黙のルールを無視して、自分の考えを言ってしまった。

前節サンプドリア戦は後半35分から出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) しかし本田の発言の内容がショッキングなものだったかといえば、それは違う。実はもう誰もがわかりきっていることだ。しかし本当のことだからといって、バカ正直に面と向かって言っていいというものではない。特に異論を唱えられるのが耐えられないベルルスコーニのミランでは、それは大昔からタブーだった。また、ロッカールームを支配するミハイロビッチも批判されることは大嫌いだ。

 ミラン側は「ミランに属する者がこんな発言をするとは驚きだ」と、柔らかい表現で遺憾の意を表したが、裏ではどす黒く激怒していた。おまけに本田はご丁寧にもミランのすべてをまんべんなく批判した。チーム(ベルルスコーニ)、テクニカルスタッフ(ミハイロビッチ)、メルカート(移籍市場、ガッリアーニ)、サポーター……特にミランが一番ムカついたのはメルカートについての発言だろう。