空振り、おでこ、右足の「珍ゴール」が岡崎慎司にもたらす好影響 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 ここから試合の流れを一気に引き寄せたのが、現在リーグ得点王のジェイミー・バーディーある。前半ロスタイムに鋭いカットインで敵をかわし、豪快にネットを揺らした。この結果、元オランダ代表のルート・ファン・ニステルローイがマンチェスター・ユナイテッド時代に達成した「10試合連続ゴール」の記録に並んだ。

「バーディーが決めてくれたあの1点も、シュートまでがめちゃめちゃ速く、ほぼ個人技で決めてしまった。シュートをバーに当てたりとか、そのあと何回も可能性のあるプレーをしていた。圧倒的にひとりで何かできてしまう」と、岡崎も破竹の勢いでゴールを量産するイングランド代表ストライカーの活躍に感心しきりだった。

 試合の主導権を完全に握ったレスターは、62分にもFWレオナルド・ウジョアが追加点を挙げる。ベンチスタートの岡崎に「投入」の声がかかったのは、その9分後だった。2トップの一角としてフィールドを広く動きながら、パスコースを作ったり、チェイスに走ったりと、攻守両面で活力を注入。バーディーが途中交代で退くと、4−2−3−1の1トップにポジションを移し、自身も追加点を挙げて3−0の勝利に貢献した。

「本当に今は1分・1秒でも出場時間が欲しいって感じ。今日も(MFアンディ・)キングが先に『アップしろ』と言われていて、『俺じゃないのかな』って思ったけど、やはりこういうところで使ってもらえるのは、まだ自分がつなぎとめられていると思う。まあ、出たときにはいつも流れを変えているし、自分がチームを支えている気持ちもある」

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