クロップのプレミア初陣。独メディアがリバプールに興味津々な理由 (3ページ目)
初陣のトッテナム戦はスコアレスドローに終わった。初練習を行なったのが月曜日だというから、わずか5日間では思うようにはいかなかったのかもしれない。それでもドイツでは、この試合の総走行距離116キロ、スプリント640本がリバプールのシーズン記録なのだということが話題になった。ビルト紙はこの数字を紹介しながら、「彼はチームに明るい光をもたらすだろう」という英サン紙の記事を引用している。現地でどのような評価を受けているかは、やはり重要なのだ。
結果はさておき、走行距離に変化が見られたというのは明らかにクロップ就任の影響に違いない。かつてのドルトムントも、走力をベースにしたプレスとショートカウンターを売り物にしてブンデス2連覇、チャンピオンズリーグ決勝までたどり着いた。
だがその精度とチームの一体感を、シーズンを過ごしながらもたらすことは決して簡単ではないはずだ。結果を出すには時間がかかるのではないだろうか。当のクロップはトッテナム戦後、「自分にとってはプレミアの監督という夢がかなった。プレッシャーは大きかったが満足している」と語っている。
イングランドで早くも熱狂的な人気を集めているクロップ。一方、バイエルン追撃を試みながらなかなか距離を詰められないのが今のドルトムント。ドイツでクロップの一挙手一投足に注目が集まるのは、案外そのあたりにも理由があるのかもしれない。
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