最低の試合をしたミラン。本田圭佑の落胆は大きかった
オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016(7)
現実とは思いたくないほど、本当にひどい試合――それが0-4で敗れたナポリ戦を振り返っての私の正直な気持ちだ。
ここをホームとするインテルは別として、サン・シーロでこれほどの点差で勝利したセリエAのチームなど未だかつて存在しなかった。それに加えてミランは、これまでナポリ相手にこれほどの大差で負けたこともなかった。つまりこの試合でミランは、とてもネガティブな記録を打ち立ててしまったわけである。
ジェノア戦に続きナポリ戦も出場機会がなかった本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 実際ミランにとっては悪夢のような一夜だった。前半15分にはすでに1点ビハインドしていたが、それでも前半はそれほどナポリに苦しめられていたという感じはしなかった。
それが一転、ミランに暗雲が垂れこめ出したのは後半2分。ナポリの看板選手の一人、ロレンツォ・インシーニェが2点目のゴールを決めた時からだった。この後半すぐの追加点で、ミランの選手たちからは試合をひっくり返してやろうという意気込みがすっかり失せてしまった。そして試合終了後にはミラニスタからの非常に激しい抗議が、選手のみならずチーム幹部や監督に向けて降り注いだ。
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