日本代表初選出。南野拓実自身が挙げた「今季ブレイクした要因」

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

「素直にうれしいです......でも選ばれた上で何かをつかんで帰ってきたいと思います」

 日本代表に初選出された南野拓実は、発表の翌日、ザルツブルクの練習場で率直な気持ちをそう語った。

 10月1日、アウェーで行なわれる日本代表のシリア戦、イラン戦に向けたメンバーが発表され、ザルツブルクに所属する南野が初めて選出された。南野はザッケローニ監督時代の昨年4月に行なわれた日本代表候補合宿に招集され、6月のブラジルW杯では7人の予備登録メンバーにも選出されたが、本登録メンバーに入るのは初めてのことだ。

10月4日のラピッド・ウィーン戦でも先制点を決めた南野拓実10月4日のラピッド・ウィーン戦でも先制点を決めた南野拓実 今季、南野は公式戦12試合に出場し、9ゴール、4アシストの活躍を見せている。オーストリア・リーグに限っていえば、得点とアシストを合わせたスコアポイント(6ゴール、2アシスト)はリーグ2位タイ、得点ランクも2位タイとなっている。PKによる得点を除けば、リーグで最もゴールを決めているのは南野だ。

 南野の今シーズンの出だしは決して順調と言えるものではなかった。昨季終盤にポジションを掴んだが、今季から新監督が就任したためレギュラー争いは白紙に。シーズン最初の公式戦となったオーストリア杯初戦では後半途中からの出場となり、1得点を記録したものの、その後は先発どころか途中出場の機会さえなかなか回ってこなかった。

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