好アシストの香川真司。視線はバイエルンとの大一番へ (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 前節でシティに敗れたことで一気に苦境に立たされた感があるマンUだが、香川はそれを否定した。

「(負けて試合を迎えるのは)この1試合に限らない。そういう意味では、今年は悔しい経験をみんながしている。同じ街のチームに負けたけど、それ以前にも負けていて状況は変わらない。とにかく前を向くしかない」

 ビッグマッチで敗れたために注目が集まるが、香川はあくまで冷静に今季を厳しく捉えていた。それは逆に、この一戦で好プレイを見せて勝ったからといって浮かれるわけではないということにもつながる。香川は地に足をつけて日々戦っているという印象を受けた。

 中2日で迎えるバイエルン戦。「気にしない」とはいえ、今季終盤の大一番であることは間違いない。

「大舞台でチームとして自信を持つために、今日の勝利が必要だった。勝てて良かった」(香川)

 すでにブンデスで優勝を決め、CL連覇に狙いを定めたバイエルンを迎え撃つマンU。そのための最大の準備ができた。この日の勝利にはそんな意義もあるだろう。

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