じぇじぇじぇ!C・ロナウドがワールドカップで見られない?

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by AFLO

 来年6月にブラジルで開催されるワールドカップの本大会出場権を巡って、世界各地で熱戦が繰り広げられている。そんな中、世界最激戦区とされるヨーロッパ予選では、早くもイタリアとオランダの2ヵ国が本大会出場を決めている。

 予選突破に大手をかけていたグループBのイタリアは、9月10日にチェコと対戦。前半早々にチェコに先制点を許しながらも、後半に入るとコーナーキックからDFキエッリーニがヘッドで決めて同点に追いつき、その3分後には自ら得たPKのチャンスをFWバロテッリが決めてあっさりと逆転。相変わらずの勝負強さを発揮し、14大会連続18回目の出場を決めた。

【グループB】※予選残り2試合での上位3チームの順位(以下同)
1位:イタリア(勝ち点20) 2位:ブルガリア(勝ち点13) 3位:デンマーク(勝ち点12)

残り2試合。かなり厳しい状況に追い込まれてきたポルトガル(写真はC・ロナウド)残り2試合。かなり厳しい状況に追い込まれてきたポルトガル(写真はC・ロナウド) プランデッリ監督率いるイタリアは、伝統のディフェンス力低下がささやかれているものの、逆にアグレッシブかつ攻撃的なサッカーを目指している点が奏功したと言えるだろう。また、今回の予選では、チェコとデンマークという難敵が世代交代で苦しんでいる最中だったことも、イタリアにとっては幸運だった。

 ただし、本大会に向けて課題は多い。とりわけ、攻撃の起点となるMFピルロは年齢的に限界が近づきつつあり、それをサポートするべきMFモントリーボにしても、伸び悩みの感は否めない。また、バロテッリというエースはいるものの、精神的な部分を含めて、まだ全幅の信頼を置くには至らないという現実もある。ユベントスの選手をメインに、ユベントス型のシステムを採用してチーム作りを行なうプランデッリ監督だが、本番までには新戦力の発掘など、チームのセンターラインを整備し直す必要がありそうだ。

 一方、グループDのオランダは、9月6日のエストニア戦で今予選初となるドローを演じたものの、10日の最下位アンドラ戦をFWファン・ペルシーの2ゴールで難なくものにし、3大会連続10回目の本大会出場を決めている。

【グループD】
1位:オランダ(勝ち点22) 2位:ハンガリー(勝ち点14) 3位:トルコ(勝ち点13)

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