マンUでチャンス激減の香川真司。自分を取り戻すための戦いが始まる
日本代表合宿に参加中の香川真司は、どことなく元気がないように見える。仲間にどのような表情を見せているかは練習が非公開で行なわれているため知ることができない。ただ、少なくともミックスゾーンでの香川は普段より声が小さく、言葉少なだ。グアテマラ戦2日前の4日には、「三浦知良が『試合に出られない苦しみが原動力になる』という主旨の発言をしたが」と記者に問いかけられ、無表情で「そのとおりです、はい」と受け流した。
マンチェスター・ユナイテッドの香川にこれまでにない試練が訪れている。
マンUの試合をベンチから厳しい表情で見つめる香川真司 リーグ戦開幕前に行なわれたコミュニティシールド(昨季のリーグ王者とFAカップ王者が対戦する)、ウィガン戦では83分からの出場にとどまり、8月17日に開幕したリーグ戦では3戦連続出場なしだ。
細かく見ていくと、開幕戦のスウォンジー戦ではベンチ入りしたものの、ウォーミングアップすらしなかった。つまり、ベンチにこそ置かれたものの、そもそも投入する予定がなかったことは明らかだ。続くチェルシー戦では後半の短い時間、ピッチ脇でアップした。その日、マンUは攻めても攻めても得点できず、まずヤングが投入された。その後、香川はアップを始めたのだが、呼ばれたのはギグスだった。攻撃陣2人が先に入ったことにより、香川にチャンスが回ってくる可能性は激減する。そのためか、熱の入ったウォーミングアップには見えなかった。そして第3戦リバプール戦では、ルーニーが練習中に頭部裂傷を負い戦線離脱したにもかかわらず、ベンチ外となった。
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