ファーガソン退任のマンU。香川真司、来季のポジションは? (3ページ目)

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi
  • photo by AFLO

 モイーズの好むフォーメーションは、4-4-1-1と4-4-2である。無骨な守備のイメージが強いモイーズのスタイルだが、攻撃面ではパス&ムーブのモダンな戦術を毎年アップデートしてきた。エバートンでは小柄なレオン・オズマン(イングランド代表)を攻撃的MFで起用することもあっただけに、香川の特性を正確に見極める眼は有していると見ていいだろう。来季の香川は今季同様に、トップ下や左MFでのプレイを求められると予想される。

 現CEOのデイビッド・ギル(6月で退任)は、「プレシーズンツアーにファーガソンが同行することはない」と明言。つまり、7月のプレシーズンから、新指揮官のもとで全選手が同じスタートラインに立つことになる。エバートン時代にモイーズと確執のあったルーニーの移籍の可能性は高まっているものの(地元紙はチェルシーかバイエルンと予想)、チームメイトの動向、新加入選手の存在を抜きにして、まずは新指揮官の目に留まる活躍を示すことが香川にとって重要となる。

 すでに初年度で、ファーガソンという生きるレジェンドから薫陶(くんとう)を授かった香川真司。ユナイテッド2年目は、この夏、新指揮官の信頼を得ることからスタートとなるだろう。

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