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元サッカー日本代表MF小林大悟は起業してビジネスで格闘中 「モノを売るってこんなに大変なんだ」 (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Masao Kurihara

【人間関係の構築から始まる】

「僕は、海外を含め多くの移籍を経験してきましたが、移籍すると人間関係の構築から始まります。新しいチームに行けば、自分の力を発揮するためにも、まずはチームメートに自分を知ってもらうことが大事ですから。そういう意味で、仲間とうまくやらないと成功するのが難しいという点は、サッカーもビジネスも似ている気がします」

 会社を起業してから約4年。仕事には慣れてきたが「思うように事が運ばないことが難しさであり、面白さかもしれない」と小林は話す。

 小林が販売するアミノ酸サプリ「Dr.Amino'S POWER VITAL」は、東京大学大学院特任教授などを歴任したアミノ酸研究の第一人者として知られる大谷勝氏が研究・開発した商品。一般的に市販されている類似品と比較しても、トップアスリートの使用も視野に入れたサプリだという。ただ、そのぶん価格は決して安くはなく、販売に苦戦しているとこぼす。

「プロとしてサッカーにこだわってきた身からすると、サプリのエビデンスや効果はすごく重要です。ただ、いい商品が必ずしも売れるとは限らないのが世の中というか。それはサッカーでも、いい選手が必ずしもスタメンになるわけではないのと似ているかもしれません。監督の好みや時代のトレンドもありますからね。

 もちろん、本当に誰もが認める選手ならどんな状況でも使われる。でも"本物"を追求しすぎると、ビジネスとしては難しくなる。そんな現実にジレンマを感じながら、いまは格闘している感じです」

 それでも小林は、自身の選手時代の経験を踏まえ、サプリや体づくりの重要性をあらためて伝えたいと語る。

 2006年に日本代表入りした当時を振り返ると、体の線が細く、所属の大宮アルディージャと代表の両方で万全の状態を保つ難しさを感じていたという。

「大宮は強豪チームではなかったので、代表に選ばれた頃は常に100%か120%の頑張りでやっていて、体への負担も大きかった。自由にやらせてもらっていたぶん、特に攻撃時には数的不利な場面でも強引にドリブルで仕掛けなければならないシーンもあったり。もともと腰が悪かったこともあって、代表に行ったときにはもう体がボロボロで......。だからこそ、選手にはできる限りいいコンディションでプレーしてほしいという思いはあります」

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