【高校サッカー】「茨城旋風」に続いた準Vの鹿島学園 タイから来た2年生GKは「国立にもう1回戻りたい」と笑顔 (2ページ目)
【鹿島学園には光る個性が揃っていた】
「相手はインターハイ(決勝)の大津(熊本県)戦と(今大会の)準決勝でもPK戦があったので、試合前にメモをしていました。あとは(木下)永愛(とあ)選手に『こっちに飛んで』って言われたので、飛んでよかったと思います」
高校進学時に「微笑みの国」タイからやってきたスーパー2年生が絶体絶命のピンチを圧巻のセーブでしのぐと、ここから流れが変わる可能性は十分にあった。
実際、ここから鹿島学園に勢いが生まれたように見えた。しかし、神村学園の優位性を打ち破るまでには至らない。そして39分、自陣でのボールロストから強烈なミドルをお見舞いされ、痛恨の追加点を献上した。
それでも鹿島学園には、高校サッカーらしい不屈の精神が備わっていた。
後半に入ると選手交代で攻撃を活性化し、立て続けにセットプレーの機会を獲得。52分には右CKから決定的なチャンスを迎えるも、ポストに阻まれてしまう。55分にはFKから完璧なヘッドを見舞ったが、相手GKのビッグセーブにあってネットを揺らすことはできなかった。ここでひとつでも決まっていれば、試合の行方はわからなかっただろう。
キッカーを務めたのは、いずれも清水だった。彼の高精度のキックは、間違いなく鹿島学園の強みだ。ほかにも193cmの長身を誇り、大会を通じてダイナミックなセービングを連発したプムラピー、左サイドで強烈なドリブル突破を披露した三浦春人など、鹿島学園には光る個性が揃っていた。
OBの上田綺世でも成し遂げられなかった同校史上初の決勝進出を果たせたのも、彼らのパフォーマンスを見れば、決してフロック(まぐれ)でなかったことが証明された。
もっとも神村学園は、彼らをさらに凌駕した。猛攻を仕掛けてくる相手を冷静にいなし、カウンターからとどめを刺す。まさに試合巧者の戦いぶりだった。
「勝ちたいっていう気持ちは自分たちにもあったんですけど、ボールの動かし方だったり、一人ひとりの強度だったり、そこを上回られてしまったことで、自分たちが準優勝という結果になってしまったのかなと思います」
奮闘した清水は、0-3の完敗に肩を落とした。
2 / 3

