川崎フロンターレ・小林悠が大学4年間ずっと居酒屋で働いて学んだこと「バイトリーダーでした」 (5ページ目)
【部活をやってよかった】
話を聞いてひとつ言えるのは、小林は「あきらめなかった」から、プロサッカー選手になれたわけではない。
高校時代の恩師から「悩んでいる時こそ成長している」と言われ、その後も窮地や困難に立たされるたびに、プラスに変えてきた。大学時代も流されず、強い意思を持ち、訴え続けることで周りを動かした。FWとしてプレーするようになった時も、求められる数字に着目し、結果にこだわるようになった。
起きた出来事や事象を、ただ飲み込むのではなく、必ず咀嚼(そしゃく)して養分にしてきたから、彼は道をこじ開けた。
最後に聞かせてくれた言葉が、すべてを物語っていた。
「僕、サッカー選手になれなかったとしても、幸せに暮らせた自信があるんです。みんなで喜んだり、悲しんだり、助けたり、助けられたり。そのすべてが成長につながっていた。だから、部活やってよかったなって」
小林の言葉からは、その瞬間を後悔しない──やりきる大切さを教わった。
<了>
【profile】
小林悠(こばやし・ゆう)
1987年9月23日生まれ、東京都町田市出身。麻布大学附属渕野辺高(現・麻布大学附属高)時代は2年連続で選手権に出場し、拓殖大では在学中に水戸ホーリーホックの特別指定選手としてJリーグデビューを果たす。大学卒業後の2010年から川崎フロンターレの一員となり今シーズンで16年目。2014年10月のジャマイカ戦で日本代表デビュー。国際Aマッチ出場14試合2得点。川崎に4度のJ1優勝をもたらし、2017年にはリーグ得点王とシーズンMVPを受賞する。ポジション=FW。177cm、72kg。
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著者プロフィール
原田大輔 (はらだ・だいすけ)
スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。
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