FC町田ゼルビアのドレシェヴィッチが考える日本人選手が優れている点 手を焼いたアタッカーは? (3ページ目)
【Jリーグでもっとも手を焼いた選手は?】
大切にする家族のサポートもあり、1年目の最初からレギュラーとなり、町田の躍進に不可欠な存在となっている。186センチ、84キロと大柄ながら、軽快なステップで素早く相手に寄せ、自由を奪う。競争にも空中戦にも強く、バルカン半島にルーツを持つ選手らしく、ボール扱いも巧みだ。
そんなドレシェヴィッチがJリーグで対戦したなかで、もっとも手を焼いた選手は誰か。
「レオ・セアラはオールラウンドなストライカーで、対応に苦労したよ。それからアンデルソン・ロペス、大迫(勇也)、宇佐美(貴史)も優れたアタッカーだね」
では対象をこれまでのキャリア全体とすると、誰になるのだろうか。
「(2019年11月に)コソボ代表の一員として対戦したイングランドには、ハリー・ケインとラヒーム・スターリングがいた(結果は0-4)。どちらもすごい選手だったけど、スターリングは(マンチェスター・)シティでプレーしていた頃の全盛期で、ものすごくキレがあった。
カタールW杯予選では、スペインと同じグループに入り、ホームとアウェーで対戦した(結果は1-3と0-2)。ホームゲームでは中盤に入ったので、セルヒオ・ブスケツとやり合うこともあったけど、まったくボールに触らせてもらえなかったよ。文字どおり、アンタッチャブルな選手だ。プレスにいけばかわされ、待っていれば展開されるので、手に負えなかったな」
中編「ドレシェヴィッチが語る少年時代のストリートサッカー」へつづく>>
ドレシェヴィッチ
Ibrahim Drecevic/1997年1月24日生まれ。スウェーデン・リッラ・エデット出身。エルフスボリのユースチームから2016年にトップチームへ。2019年にオランダのフェーレンヘーンへ移籍して活躍。2022年からはトルコのファティ・カラギュムリュクで2シーズンプレー。2024年からFC町田ゼルビアでプレーしている。ユース年代ではスウェーデン代表を選択していたが、A代表では2019年にコソボ代表でのプレーを選んだ。
著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
【写真多数】懐かしのあの選手も! Jリーグ歴代外国人助っ人たち
3 / 3