Jリーグ残り4試合のクライマックスを福田正博が解説 優勝&残留争い、中位の試合も面白い (3ページ目)
【J1残留の行方は?】
一方J1残留争いのほうは、大勢が決まりかけている。
20位の鳥栖は現在勝ち点26で降格が決定。過去数シーズンにわたって育てた選手を引き抜かれ、そのたびに降格候補に挙げられながらも生き延びてきたが、さすがに今季は苦しかった。
19位の札幌は現在勝ち点32で、残り4試合を全勝すれば勝ち点44まで行く。だが、このあとセレッソ大阪、湘南、広島、柏という相手に対して全勝できるチーム力があるならば、シーズン最終盤でこの位置にはいないものだ。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで2018年シーズンから攻撃的なサッカーで魅了してきたが、今季は非常に厳しくなってきた。
3つ目の降格枠18位には現在磐田(勝ち点35)がいるが、17位の柏(勝ち点39)との勝ち点差は4。磐田は消化試合が少なく、残り5試合あるがどうなるか。このあと神戸、G大阪、横浜F・マリノス、FC東京、鳥栖と対戦する。
残留ボーダーラインの目安と言われる勝ち点40まではあと5ポイントだが、20チームリーグになった今季は試合数が増え、ライバルチームたちが勝ち点40からさらに伸ばす可能性がある。昇格1年目の町田が優勝争いに加わり、同じく今季昇格し、シーズン開幕前は降格候補にも挙げられた東京ヴェルディは現在6位。それだけに磐田も残り5試合で、残留争いするライバルを上回る勝ち点を奪いたいところだ。
FWジャーメイン良をはじめ、期待されながらくすぶっていた選手たちがそのポテンシャルをようやく発揮できたシーズンだけに、最後までその感覚を突き詰めていってもらいたい。そして今季つかんだ感覚を、来季さらに進化させてくれることを願っている。
柏は戦力的に見れば、細谷真大やマテウス・サヴィオなどがいて、残留争いに巻き込まれるような顔ぶれではなかった。ただ、9月にあった磐田との直接対決で0-2と敗戦して3連敗と窮地に陥った。そこから1勝3分1敗と持ち直して勝ち点を39まで積み上げてきたがどうなるか。残り4試合は、アビスパ福岡、アルビレックス新潟、神戸、札幌となる。
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