川崎フロンターレ退団発表の元フランス代表FWゴミスが日本サッカーに感心「驚くほどなんでもすぐに覚える」 (4ページ目)
【日本のフットボールカルチャーを、私は心から誇りに思っている】
「マルセイユやガラタサライのファンはものすごく熱狂的で、浦和レッズのファンに近いかな。ただ日本では、試合が終われば、両チームのサポーター同士が一緒に歩いていたりする。これはヨーロッパでは見られない光景だ。
でもフットボールは、熱くなった男性だけのものではない。女性や子ども、年配の方にも楽しんでもらうべきだし、日本の平和なファンの文化はもっと世界が知るべきだと思う。もちろん勝負事なので、試合中は熱く戦うよ。でも試合が終われば、私たちは皆、ひとりの人間だ。互いをリスペクトして、スポーツを楽しむことを第一義としている日本のフットボールカルチャーを、私は心から誇りに思っている。
そしておそらくほかの外国籍選手と同じように、私はオフに帰国した時に、こんな日本の話を自国の友人や知り合いにするんだ。すると皆、とても興味深そうに聞いている。日本にはピッチの内外にすばらしい文化がある。これからもっと外国籍選手が増えると思うよ。それによって全体のレベルが底上げされれば、目標にまたひとつ近づいていけるはずだ」
後編「ゴミスが語るフランスと日本のサッカーの違い」へつづく>>
バフェティンビ・ゴミス
Bafetimbi Gomis/1985年8月6日生まれ。フランス南東部ラ・セーヌ=シュル=メール出身。国内の名門クラブ・サンテティエンヌのユースから2004年にトップチームデビュー。途中トロワへのローン期間を経ながらストライカーとして頭角を現わし、2009年にはリヨンに移籍して活躍。その後2014年スウォンジー、2016年マルセイユ、2017年からはガラタサライでプレー。2018年からはアル・ヒラルで3シーズン半、2022年から再びガラタサライでの1シーズンを経て、2023年の夏から川崎フロンターレでプレー。2024年9月、退団を発表した。フランス代表では12試合出場3得点。
著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
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