毎熊晟矢の可能性は? Jリーグから欧州へ飛躍が期待できるディフェンダー5人 (2ページ目)
【センターバックにも有力候補がいる】
次に名前を挙げたいのは、ガンバ大阪の右サイドバックである半田陸(22歳)だ。
すでに森保ジャパンに選出されている半田は、過去の内田篤人、酒井宏樹という代表の右サイドバックと一風、違うが、スケール感では共通する。ボールプレーヤーのクオリティ、タクティクスの水準、相手を凌駕するフィジカル、そのかけ合わせがダイナミズムを生む。右サイドを制しながら、サイドだけでなくインサイドにも攻め込む様は、まさに一騎当千だ。
パリ五輪代表候補で、今シーズンは飛躍の年になるのではないか。唯一の不安は、ダニエル・ポヤトス監督が率いるG大阪で、プレーがぼやける点。殻を破って、海を渡れるか。
ふたりの右サイドバックの名前を挙げたが、彼ら以外にも人材は少なくない。
浦和レッズの酒井は「今すぐ日本代表のレギュラー、右サイドバックを選ぶなら彼」と言えるほどの最高レベルを保っている。王者、ヴィッセル神戸の酒井高徳も追随する存在と言える。横浜F・マリノスの小池龍太もケガさえなかったら、代表に絡んでいたはずだし、その不在は横浜FMが連覇を逃す要因にもなった。メジャーリーグサッカーのロサンゼルス・ギャラクシーに移籍した山根視来と入れ替わりで川崎フロンターレに移籍してきたファンウェルメスケルケン際も、ゼロックススーパーカップでいきなり決勝点を挙げるなど、楽しみな逸材だ。
彼らはいずれもすでに欧州でのプレーを経験している選手たちで、年齢的に再び海を渡る可能性は低いが、日本の右サイドバックが才能の宝庫である証左だろう。
一方、センターバックのイチ押しは横浜FMの角田涼太朗だったが、すでにベルギーのKVコルトレイクへ移籍している。左利きのユーティリティだが、器用にこなすタイプではなく、強気に自ら仕掛けるディフェンスで"場を制する"。日本人離れしたセンスが欧州のパワーや駆け引きで触発されるか。
現在のJ1で、20代半ばまでの有望なセンターバックは貴重な存在だろう。
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