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神戸J1初優勝のキーマンは大迫でも武藤でもない アカデミー育ちの佐々木大樹が救世主となる! (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【山口蛍は「日本を代表する選手になれ」と激励】

 大迫だけではなく、ほかのチームメイトも佐々木に対する期待感は大きい。

「ゴールに向かっていくプレーであったり、ゴール前で仕事することが多くなったので、 そこが得点の増えてきた要因かなと思います」

 そう分析するのは山口だ。

「今までは『いいプレーだけ』で終わっていたけど、今年は得点という結果もついてきているから、たぶん、より自信を持ってプレーしていると思います。ただ、 7点でも少ないかなって思うし、やっぱりあれだけのクオリティ持っているのであれば、もっと点を取らなきゃいけないと思います」

 大迫と同様に、より高いレベルを佐々木に求める山口だが、それも期待の裏返しなのだろう。

「やっぱり今のチームにとって、不可欠な選手であることには間違いないと思います。周りにサコだったり、ヨッチ(武藤)だったり、お手本になる選手がいるわけで、そこを見てもっともっと成長して、日本を代表するような選手になって、チームを引っ張っていってもらいたいなと思います」

 世界を知る経験豊富な先輩たちからの叱咤激励を浴びながら、劇的な成長を続ける24歳には、確かな自信が芽生えているようだ。

「やっていることは見てのとおり、チームが走って、攻守で走ってというのは変わらない。そこにプラスアルファで、最後の質のところを個人的に上げていければ、もっともっとチームもよりいい方向に行くと思うんで、そこをしっかりと上げていきたいです」

 大迫でもなく、武藤でもなく、山口でもなく、さらなる高みを目指すこの生え抜きが、初優勝のカギを握る存在なのかもしれない。

著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

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