「2番手、3番手くらいの選手」が夢と勇気と希望を与えてくれた。岡山学芸館の決勝メンバー13人は全員「街クラブ」出身 (3ページ目)
【岡山でも日本一が獲れる】
2008年からチームを指揮する高原良明監督は、個人ではなく、チームで勝ち取った優勝であることを強調した。
「いろんなチームに優秀な選手がいるなかで、うちには代表経験がある選手もいないですし、ジュニアユースでも(チームの)2番手、3番手くらいの選手だった子が多いと思います。そういうなかでも、サッカーは個人スポーツではなく、チームスポーツなので、チームがひとつになってやればどんな強敵でも倒せる、勝負できるということを証明してくれたと思います」
岡山県初の偉業は、地元のサッカー少年、そして街クラブの指導者にも、勇気と希望を与えたに違いない。
「岡山でサッカーを見てくださった方々に何かを感じていただければうれしいです。岡山の少年団、これからサッカーを続けていく選手にも、岡山でも日本一が獲れるという夢を与えられたら最高かなと思います」
決してエリートだけが成功を手にできるわけではない。岡山学芸館の優勝の軌跡には、人生にも通じるような成功譚が詰まっている。
【筆者プロフィール】原山裕平(はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
★中村俊輔選手との鼎談全文(合計33ページ)収録★
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webスポルティーバの大人気対談
「中村憲剛×佐藤寿人 日本サッカー向上委員会」が一冊の本になった!
書籍名は「ケンゴとヒサト サッカー人生以外も役に立つサッカーの話」。
ふたりが願う「日本サッカーのさらなる向上」を実現するため、さまざまなテーマに沿って対談形式で本音をぶつけあう。また、カタールワールドカップ直前企画として「ふたりの思い出のワールドカップこぼれ話」、さらにはふたりが熱望した元日本代表MF中村俊輔選手を招いて豪華な「スペシャル鼎談」も収録。プロとして20年近く現役を続けられたふたりの言葉は、「サッカー以外の人生」にもきっと役に立つ。
<中村憲剛さんからのコメント>
「長く第一線でやれたのには理由があります。その要因を紐解くことは、サッカーだけではなく、おそらくサッカー以外の社会や組織にも当てはまること。その『ヒント』になるようなものが、この本には詰められていると思います」
<佐藤寿人さんからのコメント>
「僕らはスポーツの世界で経験してきたことを話していますけど、それをうまく変換して『自分事』として捉えていただき、それぞれの環境で生かしてもらえたら。サッカーをやってきたなかで学んだことは、人生にも役立つんです」
【書籍名】 ケンゴとヒサト サッカー人生以外も役に立つサッカーの話
【発 行】 集英社
【発 売】 2022年11月14日(月)
【定 価】 本体1,700円+税
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【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都小平市出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年にテスト生として参加していた川崎フロンターレに加入。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグMVPを受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重65kg。
佐藤寿人(さとう・ひさと)
1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重71kg。
【写真・画像】2023年注目のサッカー界の「ドラ1選手」たち(11枚)
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