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J1は第5節終了で一時中断。川崎、横浜FM、鹿島、浦和......。今季注目チームの出来をチェック (2ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

日替わりでヒーローが出る横浜FM

 川崎を追うのが横浜FMだ。昨年得点王に輝いた前田大然をはじめ、扇原貴宏、ティーラトン、天野純などが抜けて戦力ダウンかと思われたが、蓋を開けてみればスピード感あふれる攻撃サッカーは健在だった。

「メンバーが変わっても同じような戦いができるようにする」という言葉をよく聞くが、今季の横浜FMはまさに「絶対のエース」はいないものの、誰が出ても同じように戦えるチームに仕上がっており、日替わりでヒーローが現われている。

 一方、期待外れだったのが、リーグ戦初優勝も期待されたヴィッセル神戸。7試合を消化して未勝利で得点もわずかに3という成績で、ついに三浦淳寛監督の契約解除が発表された。戦力はそろっているはずだったが、エースの大迫勇也や武藤嘉紀が負傷したり、アンドレス・イニエスタもフル出場できない状態が続いている。

 先日は激戦の末にプレーオフを制してACLグループステージ進出を決めた。この大会が立ち直りのきっかけとなるかもしれないが、逆に日程が激化してさらに苦境に追い込まれる可能性もある。新監督の手腕に期待するしかないだろう。

 評価が難しいのが、リカルド・ロドリゲス監督就任2年目の浦和レッズ。スーパーカップで川崎を倒して期待は高まったが、リーグ戦開幕後は負けが先行。湘南ベルマーレ戦やジュビロ磐田戦など、勝った試合では攻撃面で流れるような連携を見せるのだが、次の試合ではチグハグな攻撃に終始するなど、安定感を欠くのは昨季と同様だ。

 先発メンバーが毎試合変更され、異なったポジションでプレーする選手もいる。戦術的な変化を求める気持ちは理解できるが、当面はメンバーを固定することで安定感を求めるべきではないだろうか?

 新型コロナウイルス対策の影響で「監督不在」が続いた鹿島アントラーズは、岩政大樹コーチが代行としてしっかりとした守備を構築。守備さえ安定すれば、タレント豊富な攻撃陣はコンスタントに点がとれる。

 総得点数が5試合で8というのは物足りないが、持ち前の勝負強さも発揮して3位につけているのは大健闘と言っていい。レネ・ヴァイラー監督もようやく合流し、これから戦力を上げていければ優勝争いにも絡めるだろう。

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