平均年齢24.72歳の反逆。降格候補の柏レイソルが今季、サプライズを起こすか (3ページ目)

　さらには、清水エスパルスから加入のMF中村慶太は、巧みなドリブルで先制点につながるPKを獲得し、サガン鳥栖から来たMF小屋松知哉が、貴重な追加点を決める。移籍加入の新戦力が、早々に目に見える結果を残したことも大きな収穫だ。

　成長途上の若手を新戦力が支える。柏に早くもいい流れが生まれ始めているのは確かだろう。「自分が培ってきたサッカーの感覚をチームに還元できたら（いい）」とは小屋松の弁だ。

　もちろん、柏がこの試合で有利な戦いに持ち込めた最大の要因が、湘南に退場者が出たことだったのは間違いない。柏が多くの時間をひとり多い状態でプレーしたことは当然、割り引いて考える必要がある。

　しかし、だとしても、落ち着いてゲームを進めればこれだけのことができるのだと、その手応えを公式戦でつかめたことは、特に若い選手たちにとって、案外大きな効果をもたらすのではないだろうか。

　過去のJ1を振り返れば、開幕前には優勝候補にも挙げられていたクラブがJ2へ降格したり、逆に降格候補と見られていたクラブが意外な躍進を遂げたりするケースが珍しくない。よくも悪くも、それが実力拮抗のＪリーグである。

　降格候補と目される今季の柏にもまた、いい意味で予想を裏切るサプライズが起こるのかもしれない。