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ベストヤングプレーヤー賞は海外移籍への切符。2020年・瀬古歩夢、2021年・荒木遼太郎も続くか (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

【オランダ移籍で右肩上がり】

 2016年受賞者の井手口陽介(ガンバ大阪)も、2018年1月にイングランドの古豪リーズ・ユナイテッドに完全移籍した。そのままスペイン2部クルトゥラル・レオネサにローン移籍し、翌シーズンにはドイツ2部グロイター・フュルトに所属。思うような成績を収められずに帰国したが、海外移籍のチャンスを手にしたことに違いはない。

 そして2017年から2019年にかけて受賞した中山雄太(柏レイソル/ズヴォレ)、安部裕葵(鹿島アントラーズ/バルセロナB)、田中碧(川崎フロンターレ/デュッセルドルフ)は、これからの日本代表の将来を担うにふさわしいタレントたち。それぞれヨーロッパの舞台で現在も足固めをしている。

 とりわけ2019年1月にオランダのズヴォレに移籍した中山は、着々と実力をつけて右肩上がりに成長中。所属クラブで主軸を担い、東京五輪の舞台を経て、現在は日本代表の左SBのスタメンを奪取しそうな勢いだ。

 バルセロナBでプレーする安部はケガがちなのが気になるが、今夏の東京五輪後にデュッセルドルフ(ドイツ2部)にローン移籍を果たした田中も奮闘中で、こちらは日本代表のスタメンの座を確保しつつある状態。その才能からすれば、今後の飛躍も大いに期待できそうだ。

 そうなると、当然ながら2020年受賞者の瀬古と今回の荒木にも、海外移籍の扉が近いうちに開かれると見ていいだろう。もちろんその先は本人次第ではあるが、海外クラブのスカウトや代理人たちが触手を伸ばすことはほぼ間違いないはずだ。

 毎年のJリーグアウォーズで選出されるベストヤングプレーヤー賞は、まさしく海外移籍への切符と言っても過言ではない。この賞の受賞者たちのキャリアの行方は、そういう意味でも注目に値すると言えるだろう。

ザルツブルクでブレイクを果たした南野拓実

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