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ベストヤングプレーヤー賞は海外移籍への切符。2020年・瀬古歩夢、2021年・荒木遼太郎も続くか (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

【名門アーセナルが白羽の矢】

 残念ながら、当時まだ10代の宇佐美がバイエルンで活躍することはできなかった。だが、翌シーズンにホッフェンハイムで20試合2ゴールを記録。一旦古巣G大阪に戻ったあとにも再び2016年からドイツに行き、アウクスブルクとデュッセルドルフで計3シーズンにわたってプレーした。

 2011年の受賞者となった酒井宏樹(柏レイソル/浦和レッズ)も然り。その翌年の夏にドイツのハノーファーに完全移籍すると、2016年夏からフランスの名門マルセイユでレギュラーとして活躍。計9シーズンの間、ドイツとフランスで実績を積み、現在も日本代表で不動の右SBとして君臨する。

 2012年、2013年の受賞者である柴崎岳(鹿島アントラーズ/レガネス)と南野拓実(セレッソ大阪/リバプール)も、今や森保ジャパンの主軸だ。

 現在スペイン2部レガネスでプレーする柴崎が海外移籍を果たしたのは、2017年1月のこと。テネリフェに移籍した当初は環境適応に苦しんだものの、その年の夏にはヘタフェに完全移籍し、ラ・リーガ1部を経験。現在に至るまで、スペインでプレーを続けている。

 一方の南野は、2015年1月にオーストリアのザルツブルクに完全移籍。足掛け6シーズンにわたって実績を積んだあと、2019年12月にイングランドの名門リバプールに完全移籍を果たした。選手層の厚いヨーロッパ屈指の名門では出場機会に恵まれずにいるが、昨シーズン途中にローン移籍したサウサンプトンでの実績を含め、プレミアリーグに足場を固めるまでにキャリアアップを遂げている。

 カイオを挟んで2015年にベストヤングプレーヤー賞を受賞した浅野拓磨(サンフレッチェ広島/ボーフム)は、翌2016年7月にイングランドの名門アーセナルに完全移籍し、そのままドイツ2部シュトゥットガルトにローン移籍。その後、ハノーファー、パルチザン・ベオグラードで実績を積んでから、今夏にドイツに復帰。現在はブンデスリーガのボーフムでプレーしている。

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