「まさかウズベキスタンで塩サバが」。川崎フロンターレの選手たちがACLのホテル生活を現地報告 (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by (C)KAWASAKI FRONTALE

 ウズベキスタンでの生活も10日以上が過ぎ、長谷川は率直な心境を吐露してくれた。

「基本的にはホテルの部屋にいて、食事会場と練習場、もしくは試合会場を行き来するだけの生活が続いているので、過酷な大会だなと感じています。日本にいる時と違って、自分の時間は多いですけど、1週間も過ぎると精神的にはキツいなと感じる部分も出てきています」

 コロナ禍での大会だけに、選手たちは十分な感染症対策を行なって生活を続けている。そのため、施設の外を自由に出歩くことはできず、選手同士の部屋の行き来も禁止されているという。

「基本的な生活サイクルとしては、9時から10時くらいに朝食を摂り、昼食は14時で、練習はだいたい18時から。練習を終えてホテルに戻り、夕食を食べたあとに身体のケアをしてもらっていると、だいたい12時くらいになっています。

 ナイトゲームに合わせたスケジュールで動いているのですが、日本にいる時と違って全体的に後ろ倒しのスケジュールになっているので、どうしても生活リズムが狂うところはありますよね」

 日中が自分の時間になるわけだが、主にホテルの自室で過ごすことになる。長谷川は、午前中に筋トレをすることもあると教えてくれた。

「基本的に部屋ではゲームをやっています。チームメイトと時間を合わせて通信設定を使いながら一緒にやることもあります。でも、ひとりでやっていることが多いですかね。僕の部屋はホテルのWi-Fiが入りにくいので、家族の声を聞くことがなかなかできないんですよね。だから、動画も頻繁には見られなくて。家族と連絡する時もWi-Fiが入る場所をなんとか探して、連絡を取っています(苦笑)」

 Wi-Fi事情については選手によってまちまちで、いわゆる海外パケット放題に登録しているという谷口は、ACLと同時期に開催されているEURO2020を視聴するなど、快適に過ごしていると話していた。

 1日、2日の旅行ならば精神的な負担や疲労も少ないだろうが、遠征は3週間にも及ぶ。普段とは異なる環境と生活にストレスを感じることは想像に難くない。そうした選手たちのストレスを発散させ、癒やしの時間になっているのが食事だ。

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