好調・ヴィッセルの華麗なパスワーク。中盤３人が見せた崩しとは？ (2ページ目)

◆サポーターに深々と頭を下げたイニエスタ。日本、そして神戸との「絆」＞＞

Answer
右に動いてパスを受け、マークを引きつけてワンツー

　山口の巧みなポジショニングで、神戸が相手を崩したシーンである。イニエスタの正面に松浦が立ったことで山口へのパスコースはふさがれたが、山口が少しずれて角度をつけることによって、パスコースをつくり出した。

山口は横へ動いてパスを受け、サンペールとワンツー。古橋のゴールをアシストした　イニエスタから山口へパスが出た瞬間、横浜FCの高橋秀人が寄せに行った。しかし、山口はこの動きをうまく利用する。

　高橋が動いたあとのスペースにサンペールが入ると、山口はワンタッチでサンペールへボールを渡して、高橋と入れ替わるように裏へ抜け出した。そしてサンペールからのリターンを受けてワンツーを決め、抜け出しに成功。

　ペナルティーエリア左に進入した山口は、中央に走り込んだ古橋へ丁寧にグラウンダーのクロスを入れて、ゴールをアシストした。

　高橋の寄せのタイミングが早ければ、山口の選択肢はまた違っていたかもしれない。あるいは、イニエスタのパスの選択も変わっていた可能性もある。

　いずれにしても状況を素早く判断して、相手を見事に翻弄した山口の動き出しが起点となり、古橋の２点目が生まれた。

◆【動画】古橋亨梧がハットトリック！　J1第19節　神戸vs横浜FCハイライト
（古橋の２点目のシーンは、４分08秒〜46秒）