J1月間ベスト11を独自選定。日本代表アタッカーと本領発揮の助っ人たち (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 トップ下は3人目の外国人選手となるマルコス・ジュニオール(横浜FM)だ。神出鬼没な素早い動きで相手をかき回す。日本人にはいそうでいないタイプ。貴重な存在に見える。

 横浜FMからはもうひとり選びたい。今季ここまで6ゴールを挙げ、レアンドロ・ダミアン(川崎)とともに得点ランキングでトップに立つ前田大然だ。身体能力の高いアスリート系。だが、それ以上に魅力的な点は、左右どちらに進むかわからないボールの持ち出し方だ。

 右利きなのに左利きのような動きをする。実際、左足で無理なくシュートを放つ。動きが読みにくい選手。それにスピード感が加わる。DFにとっては対処が難しい厄介な選手だ。

 残るふたりは、4人目と5人目の外国人選手になる。先述のレアンドロ・ダミアンとマテウスだ。レアンドロ・ダミアンは、小林悠と出場時間をほぼ半々に分け合っていた昨季から、出場時間の関係で小林に大きく勝った状態にある。来日3年目。ここに来て元ブラジル代表の本領を発揮している。

 マテウスは、好調名古屋を牽引するウインガー。左右どちらもできる多機能性に富む。相馬勇紀、前田直輝、齋藤学の計4人で編成するウイング陣は20チーム随一の充実ぶりだ。

 名古屋のサッカーは、堅守とかカテナチオとか言われるが、いちばんの特徴は多彩なウイング陣にある。マテウスはその名古屋のサッカーを象徴する選手。もっと言えば、ウイング全盛時代を象徴する選手と言える。

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