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J1月間ベスト11を独自選定。日本代表アタッカーと本領発揮の助っ人たち (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 昇格組の福岡が10位と健闘している理由を語ろうとした時、アビスパ福岡の右SB、エミル・サロモンソンを外すわけにはいかない。川崎時代のエウシーニョ(清水エスパルス)を彷彿とさせる推進力の持ち主だ。

 それでも選ばなかった理由は、彼を選んでしまうと、外国人選手が11人中6人を占めることになるからだ。試合に出場可能な外国人選手の数(5人)と、ここに挙げる外国人選手の数を一致させようとすれば、サロモンソンは次点という扱いになる。

 外国人選手は、すでに記したGK朴一圭以外に4人。そのひとりがセンターバック(CB)のチアゴ・マルチンス(横浜F・マリノス)だ。ケガの影響か、昨季はチームが優勝した一昨年の出来にはなかった。それが今季は一転、滑らかな動きになった。チームに安心感をもたらすプレーができている。ジェジエウ(川崎)との比較でも勝ると見る。

 DFの4人目は、守備的MF(アンカー)としてもプレーする機会を増やしている森重真人(FC東京)だ。その多機能性と、守備的MFとしての才能をとくに評価したい。CBより1列高い位置で構えているにもかかわらず、ボール操作にCB並の余裕がある。チームに、いい感じで間をもたらすことができている。選手としての格を上げた印象だ。

 守備的MFの次点は、稲垣祥(名古屋グランパス)。今季早くも3ゴールを挙げ、チームではマテウスとともに稼ぎ頭になっている。昨季あたりからいつ代表に呼ばれてもおかしくない状態にあったが、今回、追加招集ながらようやく念願が叶った。

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 両翼は、ケガで代表を辞退することになった坂元達裕(セレッソ大阪)と三笘。ボールが渡った瞬間、得点へのルートが見えてくる選手だ。

 今季の三笘は、相手の右SBを縦に抜いたあと、さらにゴール方向にドリブルで進もうとする。ゴールに近い位置からマイナスの折り返しを狙っている。推進力はさらに増した印象だ。

 坂元は多彩だ。ドリブルありパスあり。さらには必殺の切り返しあり。周囲との絡みにも一日の長がある。

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