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昌子源が語る昨季ガンバと遠藤保仁の移籍「いろんな面でダメージはあった」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 プレー面だけではなく、ヤットさんがいなくなって試合に出るようになった同じポジションの山本や(井手口)陽介らは、個人的にいろいろと思うところがあったんじゃないかな。弦太もキャプテンでしたけど、ヤットさんはキャプテンマークこそ巻いていなくても、そういう仕事もできるので、頼りにしていたと思うし、いろんなことを相談できる大事な存在だったと思うんです。

 僕も一緒にプレーしたのは半年ですけど、代表にいたのでヤットさんのすごさはわかりますし、実際にガンバでもそれを見てきました。正直、いろんな面でダメージはありました。みんなでやっていこうということになったけど、ヤットさんがいなくなったことは、やはりチームに大きな影響を与えたと思います」

――それでも、遠藤選手が移籍して以降、チームはリーグ戦で8戦負けなし。「遠藤選手がいなくてもやれる」といった自信が選手たちの中で培われたのではないでしょうか。

「そうですね。ヤットさんがいなくなって弱くなったとか、負けたとか言われるのは嫌じゃないですか。選手はそうは思われたくないし、だからみんな、ヤットさんがいなくなっても勝てるというのを見せたかったと思うんで、必死にプレーしていたと思います。前進しないと意味がないので」

"ガンバの顔"が移籍したことで、山本ら若い選手が台頭してきたのは、チームにとってプラスになった。しかし同時に、試合の流れを変えられる、変化をつけられる存在がいなくなったことは、チームの戦いぶりからも見て取れた。

 ゆえに今季、韓国代表のチュ・セジョンを獲得した。そのうえで、山本や井手口、矢島慎也たちにはさらなる成長が求められる。今季ガンバが優勝争いに絡むには、前線の決定力とともにボランチの奮起が不可欠だからだ。

(つづく)

昌子源(しょうじ・げん)
1992年12月11日生まれ。兵庫県出身。米子北高を卒業後、鹿島アントラーズ入り。4年目にして頭角を現し、以降は不動のセンターバックとして活躍。2016年、2017年にはJリーグベストイレブンに選ばれる。日本代表でも奮闘し、2018年ロシアW杯に出場。同年、フランスのトゥールーズに移籍するも、右足首の負傷によって思うようなプレーができなかった。2020年、ガンバ大阪に移籍。同シーズン後、右足首の手術をし、改めて今後の飛躍が期待される。

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