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昌子源が語る昨季ガンバと遠藤保仁の移籍「いろんな面でダメージはあった」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

――そうした戦いが続くと、疲労度も相当なものだったのではないですか。

「毎試合、結構な疲労感がありましたね。組織的な守備がうまくハマらないことがあって、どうしても個の能力で守っていたところもあったので。それは僕だけじゃなく、(三浦)弦太、(キム・)ヨングォン、(菅沼)駿哉もそういうシーンがあったし、ヒガシくんは何回も1対1のシーンを止めてくれた。

 それも大事だけど、やっぱり組織的な守備は重要だし、それができれば個々がもう少し余裕をもってプレーできる。今季は点を取ることも大事だけど、さらに組織的な守備を機能させることも大事だなって思っています」

 昨季のガンバにおいて、MF遠藤保仁の移籍も大きな出来事だった。ピッチ内では高い技術と視野の広さでゲームをコントロールし、チームメイトの信頼も絶大だった。"ガンバの顔"の移籍は大きな驚きをもって報道されたが、その影響はチーム内にも少なからずあったようだ。

――昨年の10月初め、遠藤選手がジュビロ磐田に期限付き移籍をしました。世代交代のひとつの事象として捉えることもできますが、チーム内にはいろいろな影響があったと思います。

「ヤットさん(遠藤)は"ザ・ガンバ"じゃないですか。誰もが『このままガンバで現役を終えるんだろうな』って思っていた選手。そんな選手が、いくら期限付きとはいえ、移籍するというのは大変なことですよ。鹿島アントラーズで言うと(小笠原)満男さんが外に出ていくようなものですから」

――具体的にどういった影響があったのでしょうか。

「いいほうで言えば、選手それぞれに責任感が芽生えたと思います。特に山本(悠樹)をはじめ、若い選手が『もうヤットさんには頼れない』という危機感から、『自分がやらなあかん』という責任感が芽生えて、成長したのはプラスだと思いますね」

――ダメージもあったのでしょうか。

「ヤットさんがいなくなって、そのすごさを改めて痛感しました。スタメンで出場すれば、これほど頼りになる選手はいないし、途中出場でもそう。あのポジションで、途中から入って試合の流れを変えられるのって、本当にすごいことですから。

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