増える「2世Jリーガー」。今季は初となる選手同士での親子対決も (3ページ目)

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

 父と同じGKのポジションでJリーガーになった息子もいる。ヴィッセル神戸の前川黛也(26歳)だ。

 広島などで活躍した元日本代表GKの前川和也(52歳)を父に持つ黛也は、中学3年時にフィールドプレーヤーからGKに転向。関西大を経て2017年の神戸加入以降、191cmの大型GKは着実に出場機会を増やし、昨季は15試合でゴールマウスを守った。

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 ほかにも、徳島ヴォルティスに所属するFW垣田裕暉(23歳)の父・垣田健(50歳)は、1989年〜1992年に住友金属→鹿島でプレーしたFW。また、2008年にU−23日本代表にも選ばれたエスクデロ競飛王(32歳/栃木SC)の父親は、1992年に浦和レッズに加入してサテライトリーグでプレーしたセルヒオ・エスクデロ(56歳)。父はトップチームでの出場はなく現役を引退している(引退後に日本国籍を取得)。

 そんなJリーグの歴史のなかで着実に増えてきた父子鷹に、今季は新たな歴史が刻まれる。それがJ2のレノファ山口に今季から入団したFW新保海鈴(18歳)だ。

 母はモデルのMALIA。父はJ2の松本山雅でキャプテンを務める元日本代表の田中隼磨(38歳)。両親の離婚後は母のもとで育ってきた新保と、父親の田中が同じフィールドに立つことになれば、J史上初の選手同士での父子対決となる。

 ちなみに東京ヴェルディの佐藤優平(30歳)は、2014年12月から2017年3月までMALIAと結婚していた。新保の12歳から14歳の多感な時期に継父であった佐藤との父子対決にも注目が集まる。

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