二冠達成。中村憲剛は川崎の切り札であり監督にとって心強い存在だった (4ページ目)
正直に言わせてもらえば、中村が試合に出られなかったことを、直後は残念に思った。
「前半から多くのチャンスがあった。それを決めていれば、憲剛さんも出場できたかもしれない」
そう話した三笘は、この試合を見た多くの人の代弁者だったに違いない。
しかし、ベンチ前でしびれるような試合終盤を見守っていた鬼木監督にとって、その手に握りしめられた中村憲剛というカードの存在がどれほど心強かったか。
それを想像すると、この日の"主役"が試合に出られなかった事実も、違った印象を帯びて見えてくる。
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