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「最強」川崎フロンターレにあって、一番活躍した選手は誰か? (3ページ目)

  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

第1位:MF三笘 薫(17ポイント)

text by Komiya Yoshiyuki

 開幕以来、三笘薫は"戦術の枠外"にいるような選手だった。いわゆる、切り札的存在として旋風を巻き起こした。後半途中から出て、一気に試合を決めてしまう。

 ドリブルは緩急の変化が巧みで、ボールの置きどころもいいため、なかなか相手が届かない。届いた、と思ったところで、一気に入れ替わって、スピードを上げられる。そして、ゴールに近づくにつれ、精度が落ちず、シュートにも秀でている。「惜しい」というアタッカーは少なくないが、突出した決定力で違いを見せつけた。

 11月26日現在、三笘はルーキー離れした活躍で12得点を記録している。ただ、先発した試合では4得点。試合がほころび出した時、最大限の力を発揮している。そこで、個人的にはチーム戦術を回していたMF田中碧をチームMVP(ランキング1位)に選んだが、アシストの多さも含め、三笘が首位を独走するチームのジョーカーとなったことは間違いない。"彼そのものが勝利の戦術"となったのだ。

 コロナ禍で5人交代ルールが採用されたことも、三笘の飛躍を後押しした。しかし逆説的に言えば、三笘は2020年のJリーグを彩る寵児だった。

 プレーがかなり研究されたにもかかわらず、シーズン後半に入ってもコンスタントに得点を記録した三笘。それは、非凡さの証明と言えるだろう。

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