フロンターレに大敗もサンフレッチェは強い。上位進出もあると思える理由 (3ページ目)
だからといって、短所の改善に注力するのは得策ではないだろう。
大敗を喫した川崎戦であろうとも、広島の長所は間違いなく発揮されていたからだ。
広島は先制を許した前半、29分の飲水タイムを境にして、確かに主導権を握った。ボール支配率を高め、広島の選手たちが敵陣に攻め入り続けると、対照的に川崎の選手たちは互いの距離感が悪くなり、奪ったボールを前線につなぐことができなくなった。
完敗した川崎戦でも、広島が主導権を握る時間が多くあった カギを握っていたのは、ダブルボランチの青山敏弘と川辺駿である。
それまでは相手の守備網の外で、安全にパスを回すことが多かった広島が、この時間帯に入ると、ボランチから効果的な縦パスが打ち込まれるようになった。前半31分のレアンドロ・ペレイラのヘディングシュートにつながった場面などは、まさにそこから生まれている。
後半に入っても、広島が強度の高いプレーを連続で見せるシーンは多かった。
前へ前へとパスを打ち込み、相手を食いつかせたらサイドチェンジ。ボールを失ったとしても、早い守備への切り替えで奪い返し、連続攻撃を仕掛ける。速いテンポで攻守が繰り返される様は、かなりの迫力があった。
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