J最多優勝の鹿島アントラーズらしさを表す、
MVP受賞者わずか3人の謎 (3ページ目)
ちなみに、特定の選手に頼らないということで言えば、過去に鹿島から生まれた得点王も、2008年のマルキーニョスのみ。延べ31人も歴代得点王がいながら、鹿島の選手はたったひとりしかいないのだ。
過去に3人以上の得点王を生んだクラブが6つもあることを考えれば、ここでも鹿島の少なさが目立つ。
・横浜F・マリノス=ラモン・ディアス(1993年)、仲川輝人(2019年=優勝)、マルコス・ジュニオール(2019年=優勝)
・浦和レッズ=福田正博(1995年)、エメルソン(2004年)、ワシントン(2006年=優勝)
・ジュビロ磐田=中山雅史(1998年、2000年)、高原直泰(2002年=優勝)、前田遼一(2009年、2010年)
・ガンバ大阪=パトリック・エムボマ(1997年)、アラウージョ(2005年=優勝)、マグノ・アウベス(2006年)
・名古屋グランパス=ウェズレイ(2003年)、ジョシュア・ケネディ(2010年=優勝、2011年)、ジョー(2018年)
・川崎フロンターレ=ジュニーニョ(2007年)、大久保嘉人(2013年、2014年、2015年)、小林悠(2017年=優勝)
だが、3人以上の得点王が生まれている6クラブも、得点王誕生のシーズンでの優勝となると、上記のとおり、各1回ずつしかない。裏を返せば、これだけの得点王を擁していてもなお、優勝にはなかなか手が届いていない、ということになる。
その一方で、鹿島から得点王が生まれたのは1回だけ。そのシーズンでは確実に優勝も手にしている。これもまた、鹿島らしい強さを裏づけているのではないだろうか。
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