静学のアザール・松村優太。「18歳でも若いとは言っていられない」 (3ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by Getty Images


 武器を武器と呼べるまでに飛躍させるのに"静学"という土壌はぴったりだった。

 高校3年間で技術を磨いた松村は、鹿島アントラーズから声をかけられるまでの存在へと成長した。ただ、自身がアントラーズに加入できた理由を聞けば、持ち前のスピードやテクニックではなかった。

「負けたくないんですよね。すごく負けず嫌いなんです。静学でも最初は1年生のチームでも試合に出られなくて。トップチームに上がったのも、同じ学年のなかでは4、5番目くらいだったんです。

 ずっと周りに負けたくないという思いが強かったですし、試合にも負けたくなくて。負けたくない、負けたくない......という思いが続いていて、そうなったら練習しますよね。その積み重ねで今、ここにいることができているんだと思います」

 その思いは、鹿島アントラーズに加入した今も変わらないという。18歳だから、ルーキーだから、試合に出られなくても仕方がない、という考えには至らない。

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