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日本サッカーの概念を超越した選手。
プレーは自由奔放で弾けていた

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

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最も印象に残っている
Jリーグ助っ人外国人選手(9)
ストイコビッチ(名古屋グランパスエイト/MF)

 東京~名古屋間は、新幹線でおよそ2時間。お金もそれなりにかかる。試合の開始時間によっては、宿泊する必要も生まれる。東京在住者にとって、名古屋行きはまさに旅行だ。

 首都圏のクラブが名古屋グランパスとアウェー戦を戦えば、そのクラブの熱心なサポーターは名古屋まで駆けつけるだろうが、そうでなければ、名古屋周辺に縁もゆかりもないファンが、名古屋まで出かけることはまずないだろう。

 だが、そんなファンがかつては存在した。瑞穂陸上競技場のスタンドに目をやれば、どちらのファンでもなさそうなファンの姿が目に留まった。

 ドラガン・ストイコビッチがいた時代だ。

 監督がアーセン・ベンゲルだった時代は、とくに多かった気がする。筆者もよく、現地に行くことありきで、仕事の算段を立てたものだった。

 現在のヴィッセル神戸を見るようだ。神戸のファンでも、相手側のファンでもない第3者的な姿が、スタジアムのあちらこちらで目に留まる。とりわけ、神戸のアウェー戦ではその姿が多く、どのクラブも神戸戦はアンドレス・イニエスタ効果で、観衆増の恩恵にあずかっている状態だ。

遠くまで出かけてでも見る価値があったストイコビッチのプレー遠くまで出かけてでも見る価値があったストイコビッチのプレー

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